PPL Corporation【PPL】は米国の高配当電力会社



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PPL Corporationの概要

PPL Corporation(ピーピーエル・コーポレーション)は、米国北東部ペンシルベニア州アレンタウンに本社を置く、電力、天然ガスを取り扱う公益事業持株会社で、以前はパシフィックパワーアンドライトという社名でした。

従業員数は約1,2000人、顧客数は約1000万を抱え、その事業内容は、子会社を通じて、ペンシルバニア州、ケンタッキー州、バージニア州、テネシー州の顧客向け電気の供給、ケンタッキー州の顧客向け天然ガスの供給、ケンタッキー州発電所での発電などを行っています。

また、米国以外では英国でも顧客向け電気の供給を行っており、イングランド西部と中部、サウスウェールズの顧客に向けて電気の供給を行っています。

米国の公益事業会社としては、時価総額で数えると10位台の中堅会社といったところですが、その時価総額は193億ドル、日本円に換算して2兆円を超えており、日本国内の大手電力会社やガス会社では、そこまでの規模の会社は存在しないことから、米国では中堅どころといえど、かなりの規模を誇る企業です。

株価の推移

それでは、PPL Corporationの株価の推移を見ていきます。

次のチャートは、PPL Corporationの過去30年間の株価の値動きを示すチャートです。

2000年代初頭のITバブル崩壊や、2007年末~2009年にかけての世界金融危機(サブプライムローン危機、リーマンショック)では株価を大きく下げてますが、共通するのは、比較的値動きがマイルドなはずの公益株が、暴落する1、2年前から、急激な上昇を見せていることです。この値動きについては、「バブル」の特徴として、今後も頭に留めておく必要がありそうです。

過去の最高値は2008年1月11につけた50.17ドル

現在(2018.3.12)の株価はピーク時と比較すると▲44.6%安いことになります。

次は、過去5年間の値動きを示すチャートです。

投資の格言に「落ちてくるナイフは掴むな」という格言がありますが、2017年後半から現在までのチャートの値動きは、正に「落ちるナイフ」といった趣です。

ただし、この状況はPPL Corporationに限った話ではなく、米国の電力会社各社が同様の状況に陥っており(ネクストラエナジー【NEE】は例外的に強いですが…)、その原因は以下の3つの影響が考えられます。

①金利上昇圧力による影響

世界的な景気拡大によって、金融危機以降続いていた緩和的な金融政策からの転換が各国で意識され始めており、米国では長期金利が上昇傾向にあります。

長期金利の上昇は、債券利回りの上昇(債券価格の下落)を意味し、その結果、リスクフリーである国債等への投資妙味が増すことになるので、相対的に、高配当が魅力の電力株への投資妙味は薄れることになります。

②税制改革による影響

米国の格付け会社Moody’s(ムーディーズ)は、税制改革の影響によって、財務レバレッジの悪化やCF(キャッシュフロー)が毀損される懸念があるとして、電力会社各社の見通しを軒並み格下げしています

実際に、PPL Corporationも2018年の業績予想で、1株当たり約3セントの収益悪化と、それに伴うキャッシュ・フローの減少を公表しています。

③原油価格の上昇

昨年後半より原油価格は上昇傾向にあり、これは、電力会社にとっては発電コストの増加を意味します。

これら3つの影響により、公益電力株は現在「落ちるナイフ」と化していると考えられます。

パフォーマンス

それではPPL Corporationのパフォーマンスを分析するために、米国を代表する株価指数「S&P500」のパフォーマンスと比較します。

次のチャートはPPL CorporationとS&P500の過去30年間のパフォーマンスを示したチャートです。


PPL Corporationは30年で約4.5倍、S&P500は約29倍というパフォーマンスで結果はS&P500の圧勝です。

次に、過去5年間のパフォーマンスを示すチャートです。

PPL Corporationのパフォーマンスがマイナスという結果に対し、S&P500は約1.73倍のパフォーマンスを見せ、ここでもS&P500のパフォーマンスがPPL Corporationのパフォーマンスを圧倒する結果でした。

このように、過去の実績を振り返ると、PPL Corporationのパフォーマンスは市場平均から大きく劣り、決してキャピタルゲイン(売却益)を狙って買うような銘柄ではないと言えそうです。

業績

規制の枠がある公益、電力株だけあって、売上高はヨコヨコで推移しており、よく言えば「安定」、悪くいえば「成長がない」といったところでしょうか(純利益は安定していませんが…)。

最近5年間の営業利益率は38.09%、粗利率は78.03%と、非常に優秀な数値をたたき出しています。

※EBITDAに関しては2013年以前のデータを入れていません

営業利益率
企業の売上高に対する営業利益の割合のことで、企業の本業における収益性を判断する指標となります。
粗利率
「売上総利益率」とも言われ、企業の売上高に対して、粗利益が割合のことを言います。一般に粗利益率は、収益性や採算性を計る指標として、販売している商品・サービス等の利益率が高いかどうかをチェックする際に活用することができます。
EBITDA
金利、税、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費を引く前の利益(Earnings)のことです。


純利益のバラツキが大きいということは、当然、EPSのバラツキも大きくなり、ROE、ROAのバラツキも大きいです。それによって余り参考にはならないですが、最近5年間のROEの平均は10.08%、ROAは3.16%で、まずまずといった数値です。

EPS(一株あたりの純利益)
税引き後の年間利益を発行済み株式数で割った比率です。
ROE(自己資本利益率)
自己資本がどれだけ効率的に使われているかを見る指標で、高いほど収益力が高いといえます。
ROA(総資本利益率)
純資産+負債を含めたすべての資金(総資本)がどれだけ効率的に使われているかを見る指標で高いほど収益力が高いといえます。

CF(キャッシュフロー)


このグラフを見て、まず目につくのが莫大な投資CFです。営業CFは公益事業である電力会社ということもあり安定していますが、莫大な投資CFがそれ以上にキャッシュを食い潰し、フリーCFは6年連続でマイナスという状況です。

営業CFマージンは10年平均29.93%、最近5年間の平均は37.65%と非常に高い数値をたたき出してますが、それ以上に設備投資、設備の維持管理などに費用が掛かり、「ボロ儲け」というようなビジネスモデルではありません。

営業CF(営業キャッシュフロー)
企業本来の営業活動(本業)により発生したキャッシュフロー(現金の流れ)です。
投資CF(投資キャッシュフロー)
企業の将来に対する投資により発生したキャッシュフロー(現金の流れ)です。
フリーCF(フリーキャッシュフロー)
企業が自由に使える資金。事業の拡大、債務の返済、配当などにあてられます。
営業CFマージン(営業キャッシュフローマージン
売上高から、どれくらい営業CFを生み出したを判断する指標で、比率が高いほど収益性が高いといえます。

配当と配当余力


配当は昨年から4%引き上げられ、2018年は1株当たり1.64ドルとアナウンスされています(7年連続増配になります)。

配当性向については、2014年にタコ足になっていますが、他の年は大体50%~60%程度で落ち着いており、配当余力については心配しなくても大丈夫だと個人的には考えています(大きな災害や事故が発生すれば話は変わりますが…)。

DPS(一株あたりの配当)
株主に還元される一株あたりの年間配当額です。
配当性向
税引き後の利益のうち、配当金の支払いに向けられる比率です。

バリュエーション(2018年3月12日現在)

PER(実績):13.02倍
PER(予想):11.75倍

PER(株価収益率)
株価が一株あたりの利益の何倍になっているかを表す尺度で、株価が割高か割安かを判断する目安として利用されます。低い方が株価は割安と判断されますが、業種によって水準が異なりますので、同業種間や経営内容が似ている企業間での比較に用いるのに適しています。

PERには、予想PERと実績PERがあり、予想PERとは今期の予想値を基に算出したもので、実績PERとは、直近の決算における実績値を基に算出されたものです。

PBR:1.77倍
PBR(株価純資産倍率)
1株当たりの純資産に対し、株価が何倍まで買われているかを表す尺度で株価が割高か割安かを判断する目安として利用されます。低い方が株価は割安と判断され、過去の同企業のPBRと比較して、現在の水準が割安であるか?を判断するのに役立ちます。

直近配当利回り:5.95%

まとめ

公益株と言えば債券の代用品として扱われることが多く、業績の成長やキャピタルゲインを期待して保有するというよりは、株価や業績がヨコヨコでも(インカムゲインが期待できなくても)、安定的な配当を目当てに保有するインカムゲイン重視の投資家に向いた銘柄だと言えます(勿論、全てがそうとは言いませんが…)。

PPL Corporationやその他電力会社各社の株価は、2017年後半から今日にかけてズルズルと値を下げ続けていて、この状況は「株価の下落=配当利回りの上昇」ということであり、「インカムゲイン重視」「バリュー投資「長期投資」の実践を志す金太郎は、

金太郎
今が正に好機だ!
と判断し、PPL Corporationへ投資しました。

PPL Corporationへの投資はインカム目当ての投資であり、減配などのニュースがない限りは株を手放す気は毛頭ありません。

数年(数十年?)は、6%近い利回り(税引き後で約4%)の配当を享受して、今後、さらに株価を大きく下げるようでしたら、

金太郎
ナンピン買いをして、さらに利回りを改善するのも良いかな…
と考えています。

それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !

注意
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。



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