投資判断の難しさ(投資はそんなに甘くないという話)



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書店では、「10倍株で目指せ〇億円」「〇年で〇億円儲ける投資術」「〇〇億円稼ぐテクニック」というような本が売られ、スマートフォンやパソコンでは、「億を稼ぐトレーダーが投資方法を伝授」「わずか〇〇万円が数か月で〇〇〇〇万円」といったセミナーに関する広告をよく目にします。

しかし、本当にそのようなことが可能なのでしょうか?

これらの本を執筆した著者やセミナーの講師が数億円儲けたのは事実かも知れません(中にはほら吹きもいるかもしれませが…)。しかし、これらの著者や講師が明かす投資方法に再現性はほとんどないのでは?と私は思います。

なぜかと言えば、これらの本の著者やセミナーの講師は「運」によってボロ儲けしたに過ぎず、宝くじで当たった類の話と同じだと私は思うからです。

宝くじの高額当選者が、「宝くじで7億円当てる必勝ガイド」という本を出版したり、「宝くじを当てる秘密を大公開」といったセミナーを開いたとしても、普通の人なら、その本を買って読んだりセミナーを受講したところで「宝くじは当たらない」ということが分かると思います。しかし、投資や投機、ギャンブル関連の話しだと、このような「甘い話」を信じてしまう人が少なくありません。

そもそも論として、お金持ちでそんなに優れた投資手法を編み出した著者や講師が、たかだか数千円~数万円で、確実に数億円を稼げるテクニックを赤の他人に公開する必要があるのでしょうか?

私には、これらの本の著者やセミナーの講師自身が、自分は「強運の持ち主だ!」ということを一番理解しており、過去の実積を看板にして安定収入を得ようとしているとしか思えません。

私自身、ジェレミー・シーゲル博士の株式投資 第4版株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらすを読み、米国大型優良株(英国や豪国の企業も含んでますが)による配当再投資戦略こそが自分が学んできた中でベストの投資方法であり、これを実践すれば長期的には、まず負ける(資産がマイナスになる)ことはないと信じて株式投資をしていますが、これは、私の主観によるバイアスがかかった見方であって、過去のデータを参考に投資戦略を立てたとしても、それがこの先も続くかどうかわからない以上は、米国大型優良株による配当再投資戦略を実践すれば長期的には絶対に負けるはずがないとは断言できませんし、そもそも戦略は正しかったとしても、私がチョイスした投資先がマズければどうしようもありません。

私は、投資や投機には「運」という要素が結果を大きく左右し、未来を完全に見通せる「神様」でもない限り、絶対に勝てる投資方法など存在しないと考えています。

私がそのように考えるきっかけになったのは、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)というヘッジファンドにまつわるエピソードがあります。

ヘッジファンドとは、裕福な資産家からお金を集めて、金融市場でありとあらゆる手段を使ってお金を儲ける投資のプロ組織のことで、LTCMは、ソロモンブラザーズで活躍した伝説的トレダーのジョン・メリウェザー、FRBの元副議長デビッド・マリンズ、ノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズ、ロバート・マートンといった、金融界のスーパースターが1993年に設立した「ドリームチーム」とも呼ばれたヘッジファンドです。

このドリームチームは、その名声から起ち上げ時に12億5,000万ドルもの資金を集め、その顧客には投資のプロ中のプロである世界各国の投資銀行なども含まれていました。LTCMは高度な数学および理論経済学的テクニックを駆使して1995年には43%、1996年には41%という驚異的な運用成績を上げていましたが、1997年に発生したアジア通貨危機、その煽りを受けて発生した1998年のロシア金融危機で状況が一変し1998年10月には元本のほとんどを失って破綻してしまいました。

伝説的なトレダーやノーベル経済学賞を受賞するような頭脳をもってしても、ブラックスワン(金融危機や天変地異といったマーケットにおいて事前に予測できず、起きたときの衝撃が大きい事象のこと)が現れてしまえば、元本のほとんどを失って市場から退場せざるえなかったように、投資とは不確実な未来によって結果が変わるものであって、昔からある格言通り絶対に勝てるといった「フリーランチ(タダ飯)」は存在しないということを、私に強く印象付けました。

ところであなたは、日本のバブルがなぜ崩壊したのかをご存知ですか?

それは「不動産融資総量規制」「公定歩合の引き上げ」という政府・日銀の政策(ブラックスワン)によって崩壊したのであって、自然現象で弾け崩壊したわけではないのです。

不動産融資総量規制
1990年(平成2年)3月27日に、当時の大蔵省から金融機関に対して行われた行政指導で、1991年(平成3年)12月に解除されるまで、約1年9ヶ月の間続きました。行き過ぎた不動産価格の高騰を沈静化させることを目的とした政策でしたが、予想をはるかに超える急激な景気後退の打撃(いわゆるバブル崩壊)を日本経済にもたらし、更にはその後の「失われた20年」を日本に招来する要因の一つと言われており、結果的にこの政策は失敗だったとされています。

今を生きる私たちは、結果を知っているから「あーだ」の「こーだ」の偉そうに統括できるかもしれませんが、その当時を生きた大方の人たちは、あんなことになるなんて夢にも思わなかったはずです。

私が「米国経済は様々な困難を乗り越え右肩上がりの成長をしているから、今後も右肩上がりの成長をするはずだ」と考えて投資しているように、当時の投資家も「日本は様々様々な困難を乗り越え右肩上がりの成長をしているから、今後も右肩上がりの成長をするはずだ」と考え投資していてはずであり、暴落後も過去のデータと照らし合わせて「ホールドしておけばいずれ値を戻す」と考えた人が多くいたはずです(結果的には戻していませんが…)。

私は数十年間の長期投資を実践すると決めているので、その間には、ブラックスワンの一羽や二羽は現れるでしょうし、最悪資産の半分ぐらいはブッ飛ぶことも想定しています。そして、その場合はできる限り追加投資をして積極的に買いに走ると決めていますが(過去データでは、このときに積極的に買うことで、投資効率を大幅に上げることができています)、実際には、ブラックスワンがいつ現れるのかは分かりませんし、その時に行動に移れるかどうかは難しい面があることも理解しています(そのときの家計の余力や妻子持ちなので自分の意見が通らないこともあります)。そして、買いに走った結果が、過去のようにはいかないこともあることを十分理解しています。

LTCM破綻の件でもわかるように、金融界のスーパースターでさえスッテンテンにされるのに、私ごときがステッテンにされない保証は何処にもなく、だからこそ私は最悪の事態を想定して投資判断をしているのです。

「〇〇が勧めるから」「〇〇が絶対に儲かると言ったから」というような理由で、自分で何も考えず投資判断して「フリーランチ」にありつけるほど投資の世界は甘いものではありません。

どの程度勝てる可能性があって、どの程度負ける可能性が考えられるのか?自分なりに考え、納得して「自己責任」で投資をしないと、勝っているときは良いですが、負けてるときは、人のせいにするだけで、何も得ることなく、一段と投資に関する間違った認識を持つようになるのが目に見えています。

投資に、絶対に勝てるといった「フリーランチ(タダ飯)」は存在しない!

この事実をしっかりと認識し、自分自身が納得したうえで投資判断を下すことによって、負けているときにも自分の投資方針を信じて落ち着いて行動できるのであり、失敗したとしてもその失敗から多くのことが学べるのです。

それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !

注意
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。



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