インフレリスクへの備え(2)【消費者物価指数から見る物価の推移】



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前回は、インフレリスクへの備え(1)として「デフレとインフレ」について書きました。

インフレリスクへの備え(1)【デフレとインフレ】

2017.10.20

今回は、過去の物価の推移を見ていきながら物やサービスとお金の関係について書いていきたいと思います。

消費者物価指数(Consumer Price Index:CPI)

消費者物価指数は、総務省統計局が公表している、全国の世帯が購入する各種の商品(財・サービス)の価格がどのように変動しているかを、基準となる年を100として指数値で表したものです。

消費者物価指数は、毎月588品目の商品価格を全国市町村などで調査し、翌月末には発表されることから、インフレの程度を見るための物差し、好景気・不景気を示す「経済の体温計」ともよばれています。

日本の消費者物価指数は、実体より1ポイント程高めであることが知られていて、仮に消費者物価指数で0%のインフレの場合、実際はマイナス1%のデフレであると言われています。

消費者物価指数(CPI)の推移

次に示すグラフは、1970年以降の全国消費者物価指数の推移を示すグラフで、使用しているデータは、総務省統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI)を利用して作成しています。(※2015年=100で算出されています)

CPI、コアCPI,コアコアCPIとは

消費者物価指数全体を示す総合指数をCPI。総合指数(CPI)から値動きが激しい生鮮食品を除いた指数をコアCPI。総合指数(CPI)から天候や市況など外的要因に左右されやすい食料(酒類を除く)とエネルギーを除いて算出した指数をコアコアCPIと呼びます

1973から1975年にかけて、石油価格は上昇(オイルショック)し、需要超過によるデマンドプル・インフレと、コストが高くなることによるコストプッシュ・インフレの両方が重なり、狂乱物価と呼ばれるインフレになりました(特に1974年の物価上昇率は23%にも達しました)。

オイルショック後は、低いインフレ率と、ほどほどの経済成長が両立する安定成長期を迎えましたが、1990年代初頭のバブル崩壊を経て1990年代後半からは物価が下落するデフレに陥り、「失われた20年」と呼ばれる長い経済の低迷期を迎えます。

その後、2013年からの「アベノミクス」によって、デフレに歯止めはかかりつつありますが、数字を見る限りでは、日本政府、日本銀行が目標とする「消費者物価の前年比上昇率2%」の安定目標にはまだまだ遠いかなと感じます。

上のグラフは全国消費者物価指数を対前年同月比で表したものです。やはり、オイルショック時の上昇が目を引きますが、1990年代後半からは、マイナスが目立ちます。戦後、ここまで本格的なデフレに陥ったのは日本だけであり、近頃は、世界各国から日本に観光客が大勢やってくるようになりましたが、これは、日本が観光地として魅力的というよりも、日本の物価が世界的に見て、割高でなくなった(割安になった)ということの方が大きいと考えます。

消費者物価指数の推移から将来の物価変動を考察する

1970年から2017年8月までの物価の推移を見てきましたが、いかがでしょうか?

世界的に見れば、1997年から現在まで続く日本のデフレが珍しいのであって、本来はインフレの方がスタンダードです。そして、現在の日本政府及び日本銀行は異次元の金融緩和と言われる量的金融緩和政策を実行し、大量のお金を市場に供給して、日本企業や不動産に積極的に投資(ETFを通じて購入)するなどの景気刺激策を行い、「消費者物価の前年比上昇率2%」の達成に躍起になっています。

政府や日銀の目論見通りに進むかどうか結果はわかりません。

しかし、ハッキリ言えることは、目論見通り進むにしても、進まないにしても、日本銀行の量的金融緩和政策は、急激な財政インフレーションや為替インフレーションを引き起こす引き金になりかねず、¥という貨幣だけで資産を持つのは、リスクが大きいということです

なにしろ、日本政府や日銀が量的緩和によって¥の価値を下げる(円安にもっていく)ように動いているのは事実であり、世界的に景気が回復基調であることを考えれば、

¥の価値が下落(円安)⇒世界的に景気が回復しコモディティ(石油・ガス、各種金属、穀物など)価格の上昇⇒コモディティの調達コストの上昇が物価を押し上げる

という流れになると考える方が自然だと私は考えますがどうでしょうか?(政府や日銀が目標としている消費者物価の前年比上昇率2%の安定成長とは違った形になるかもしれませんが…)それに、実際に物やサービスの値上げは既に始まってきています。

「自分の資産の価値を守る」

長いデフレが終わりつつある今、インフレリスクへの備えが「できている」か「できていない」かが、大切な資産の価値が守れるかどうかの分かれ道であると私は考えますが、皆さんにも是非考えていただきたいと思います。

次回は、インフレをどのようにリスクマネジメントするのか。「インフレ時代の資産運用」の方法について考えていきたいと思います。

それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !

注意
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。



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