ゼネラルミルズ【GIS】はHäagen-Dazs でお馴染みの老舗食品会社



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《2018年6月8日改訂》

ゼネラルミルズの概要

ゼネラルミルズ(General Mills Inc)は、1856年に創業した老舗企業で、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスに本社を置く食品会社です。

主な事業内容は、一般消費者向けブランド食品の製造・販売に加え、食品サービスおよび製パン工業向けにブランド・非ブランド食品を提供しており、主要製品にはシリアル、ヨーグルト、缶詰スープ、インスタント食品、冷凍野菜、冷凍・冷蔵パン生地、ベーキングミックス、冷凍ピザ、フルーツ・スナック類、アイスクリームのほか、自然食品などがあります。

現在、消費者の自然食品志向やPB(プライベートブランド)の拡充によって、従来のパッケージフードを製造・販売するNB(ナショナルブランド)は苦戦を強いられている状況であり、ゼネラルミルズも3年連続で売上が減少しています。

その対策として、ゼネラルミルズは消費者の自然食品志向にフォーカスした食品事業の多様化を進めており、2018年2月には米自然食ペットフード大手のブルーバッファローを総額80憶ドル(約8,600憶円)で買収して1950年代以来のペットフード市場に再参入するなど、M&Aによる事業整理や新たな製品開発に努めています。

また、ゼネラルミルズは大恐慌直前の1928年の上場以来、配当を切らせたことはなく減配もしたこともない株主還元意欲に篤い企業としても有名な企業です。

業績


全体的には安定していますが、売上高は2014年をピークに緩やかに減少し続けています。ゼネラルミルズの売上の約7割は米国内のものであることを考えると、為替の影響ではなく、単純に商品が売れないことが原因と言えそうです。

営業利益や純利益の減少をコストダウンなどの施策でカバーしようとしているのは、営業利益率や粗利率を見れば伺えますが、やはり肝心の売上減に歯止めをかけない限り、今後の経営は更に厳しいものになると考えられます。

※EBITDAに関しては2012年以前のデータを入れていません。

営業利益率
企業の売上高に対する営業利益の割合のことで、企業の本業における収益性を判断する指標となります。
粗利率
「売上総利益率」とも言われ、企業の売上高に対して、粗利益が割合のことを言います。一般に粗利益率は、収益性や採算性を計る指標として、販売している商品・サービス等の利益率が高いかどうかをチェックする際に活用することができます。
EBITDA
金利、税、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費を引く前の利益(Earnings)のことです。

EPSは2015年に大きく落ち込みましたが、2016年には前々年の水準に回復しています。ROEは10年平均27.65%と高く、ROAも10年平均7.77%となかなかの数値なので、今のところ収益力は衰えていません。

EPS(一株あたりの純利益)
税引き後の年間利益を発行済み株式数で割った比率です。
ROE(自己資本利益率)
自己資本がどれだけ効率的に使われているかを見る指標で、高いほど収益力が高いといえます。
ROA(総資本利益率)
純資産+負債を含めたすべての資金(総資本)がどれだけ効率的に使われているかを見る指標で高いほど収益力が高いといえます。

キャッシュフロー


営業CFマージンは10年平均14.05%とまずますの水準で安定しており、安定した営業CFからフリーCFもしっかりと確保できています。

しかし、2017年の実績を見ると、営業CFは前年比12.8%減。フリーCFは前年比14.3%減と低下しており、楽観視できる状況ではありません。

営業CF(営業キャッシュフロー)
企業本来の営業活動(本業)により発生したキャッシュフロー(現金の流れ)です。
投資CF(投資キャッシュフロー)
企業の将来に対する投資により発生したキャッシュフロー(現金の流れ)です。
フリーCF(フリーキャッシュフロー)
企業が自由に使える資金。事業の拡大、債務の返済、配当などにあてられます。
営業CFマージン(営業キャッシュフローマージン)
売上高から、どれくらい営業CFを生み出したを判断する指標で、比率が高いほど収益性が高いといえます。

DPSと配当性向

DPSは現在13年連続増配中です。配当性向は2014年までは約50%程度で推移していましたが、2015年からは約70%と高めになっています。

DPS(一株あたりの配当)
株主に還元される一株あたりの年間配当額です。
配当性向
税引き後の利益のうち、配当金の支払いに向けられる比率です。

バリュエーション(2018.6.8)

PER(実績):14.81倍
PER(予想):13.87倍

PER(株価収益率)
株価が一株あたりの利益の何倍になっているかを表す尺度で、株価が割高か割安かを判断する目安として利用されます。低い方が株価は割安と判断されますが、業種によって水準が異なりますので、同業種間や経営内容が似ている企業間での比較に用いるのに適しています。

PERには、予想PERと実績PERがあり、予想PERとは今期の予想値を基に算出したもので、実績PERとは、直近の決算における実績値を基に算出されたものです。

PBR:4.89倍
PBR(株価純資産倍率)
1株当たりの純資産に対し、株価が何倍まで買われているかを表す尺度で株価が割高か割安かを判断する目安として利用されます。低い方が株価は割安と判断され、過去の同企業のPBRと比較して、現在の水準が割安であるか?を判断するのに役立ちます。

直近配当利回り:4.60%

まとめ

ここ数年、ゼネラルミルズの業績は振るいません。

そして、その理由として取り上げられるのが、数年来の「健康・ヘルシーブーム」による消費者の食に関する嗜好の変化で、特に主力製品であるヨーグルト「ヨープレイト」やシリアルの米国内での売上不振が業績に大きく響いています。

ゼネラルミルズはこの問題への対応策として、消費者の健康食品志向にフォーカスした製品へのシフトを進めていて、

  • 2014年自然有機食品会社アニーズの買収
  • シリアル製品の香料・着色料の使用中止
  • グルテンフリー商品の拡充
  • 製品中の糖分・カロリー・飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・ナトリウムの減量
  • 2018年米自然食ペットフード大手ブルーバッファローの買収

など、M&Aによる事業整理や新たな製品開発、それに並行して工場閉鎖やリストラを断行し、生産性の向上やコストの削減にも努めていますが、ミレニアム世代(1980年代から2000年代に生まれた世代)を中心とした従来のパッケージフード離れは、日本人である私の想像を大きく超えているようで、ゼネラルミルズの業績は苦しい状況が続いています。

また、Amazonの脅威に対抗するために、Targetなど既存の小売り大手は値下げを断行しており、今後、マージンが削られる可能性が高いゼネラルミルズをはじめとする各食品会社の事業環境は、益々厳しさが増していくものと思われます。

ゼネラルミルズのような創業130年を超える老舗の食品会社は、これまでの信頼と実績や、アイスクリームの「ハーゲンダッツ」、スナック菓子の「ビューグルス(とんがりコーン)」、シリアルの「チェリオス」、ヨーグルトの「ヨープレイト」、調味料の「ベティ・クロッカー」など、数多くのブランドを保有している強みなどから、小売店の陳列棚を独占し、新規参入を拒みつつ安定した業績をあげることができていました(これまでは、これがワイドモートになっていました)。

しかし、消費者の嗜好の変化やeコーマスの発展によって新規参入を拒む障壁が崩れつつある今、既存の食品会社の経営者は難しい舵取りを迫られています。そして、その舵取りいかんでは、ゼネラルミルズのような老舗の食品会社でも、これからの時代を生き残っていくのは難しいかも知れません。

私は、

  • ゼネラルミルズは強力なブランドを有していて売上減は一貫性のものでいずれ止まると考えたこと
  • 株価が下がって配当利回りが魅力的な水準だったこと
  • 過去の配当実績や株主還元の姿勢

を理由にゼネラルミルズに投資していますが、同セクターのクラフトハインツ【KHC】やケロッグ【K】、キャンベルスープ【CPB】などを見ても、同様に売上の減少に苦しんでおり、私の想像以上に消費者のNB、パッケージフード離れが進んでいるのは間違いないようです。

「少々投資判断が浅はかだったかな?」と反省しておりますが、今のところは減配リスクの心配はなさそうなのと、米国内での売上減少に歯止めがかかりそうな気配も見えてきたので、今後の業績回復と増配を期待して、ホールドしたいと考えています(出口戦略は準備しておく必要はありそうですが…)。

それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !

注意
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。



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