【NYダウ-665.75ドル安】米10年債利回りの上昇と株価の急落



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1月の米雇用統計の内容は良かったが…

昨晩、1月の米雇用統計が発表され、

  • 非農業部門雇用者数は17万7,000人の増加予想に対し20万人の増加と予想を上回る
  • 失業率は4.1%で予想と一致
  • 平均時給は前月比0.2%上昇の予想に対し0.34%上昇と予想を上回る(前年同月比では2.9%の上昇)
  • 週平均労働時間は0.2時間減少の34.3時間

という好結果でした。

しかし、この好調な結果を受けてのNYダウ平均株価は▲665ドル(▲2.54%)値を下げ、これは2008年12月1日(金融危機)以来、9年2カ月ぶりの大きな下げ幅でした。

そして、今回の雇用統計の内容で、どの箇所が今回の下げを誘発したのか?といえば、ズバリ上記のピンクの線が引いてある箇所「予想を大きく上回る平均時給の上昇」が原因です。

 

マーケットはインフレ(金利の上昇)を意識し始めている

FRB (米連邦準備制度理事会)が、これまで利上げに慎重にならざるえなかったのは「雇用がタイトになっているのに、賃金が上がってこない」ことが大きく、このたび退任したジャネット・イエレン元FRB議長は、この問題に頭を悩ませていました。

ところが、この労働賃金の問題をクリアすれば、FRBが目標とする2%の物価上昇は早期に達成される可能性は高まり、それによって、当然利上げ(金利の上昇)が意識され、これまでに発行された低い利回りの債券は売られ、

債券の価格は下落し、債券利回りは上昇する

ことになります。


上のチャートは2018年に入ってからのNYダウ平均株価と米10年債利回りの変動を表したものですが、ただでさえ急ピッチに上昇していた米10年債利回りが、雇用統計発表後は更にピョンと上向き、反対にダウ平均株価はズドーンと暴落しています。

これは、

リスクがない米国債利回りが上昇すれば、わざわざリスクを取って株式に投資する旨味(メリット)は薄れていく

ことになるので、マーケットの状況としては取り合えず株式を売却(利益を確定)し、

米10年債利回りの上昇(金利の上昇)を警戒する

ムードが強まっての調整(株価の暴落)だったと思われます。

いってみれば、

マーケットは米国経済のインフレ入りを意識し始めた

のだと私は考えます。

金太郎の今後の展望

現時点で米国株は割高なのか?

金利が低迷していたこれまでの見解では、

「今の金利を考えれば、米国株は割高とは言い切れない」

という意見も多かったと思います。

正解は後々にならないと分かりませんが、私個人の考えは、

金太郎
明らかに割高なのでは…
と正直感じていました。

下のチャートは、米国を代表する株価指数であるS&P500指数について、CAPEレシオ(シラーPER)という景気循環調整後のPER(株価収益率)を算出したものですが、10期分の純利益移動平均(インフレ調整後)に基づくPERで算出しても、2017年に入ってからの急上昇は明らかに加熱しすぎであるように感じます。

CAPEレシオ(シラーPER)

CAPEレシオ (Cyclically Adjusted Price-to-Earnings Ratio)とは、シラーPERとも呼ばれ、2013年にノーベル経済学賞を受賞したイェール大学教授ロバート・シラー教授とジョン・キャンベルが定義したPER(株価収益率)の一種で、過去10年間の実績利益の平均値に物価変動を加味して計算する株価指標のことです。

PERは、株価/EPS(1株当たりの利益)で算出されますが、EPSは当期純利益で計算する株価指標のために単年度ごとの変動が大きくなります。これに対してCAPEレシオは、過去10年間の実績利益の平均値に物価を加味した1株当たりの利益をもとに計算するために、一時的要因による収益の変動や景気循環の影響が除外され、実質的な株価が測れる指標であると言われています。

CAPEレシオは、25倍に近づくと株価の過熱感が意識され、株価は下落に転じやすい傾向があります

株価は、主としてこの二つの要素で決まるもので、

  1. 将来のある時点で企業収益と配当金額がどうなるかについての投資家のコンセンサス
  2. 将来の配当と収益の現在価値を計算するのに用いる利益率(割引率)についての投資家のコンセンサス

によって決まってきます。

好調な雇用統計は企業収益に良い影響を与える(失業率の低下と賃金の上昇により景気が良くなり企業収益を押し上げるなど)ことがある反面、インフレ率や長期金利の上昇など、企業収益と割引率に悪い影響(金利上昇や人件費高騰によるコスト高やインフレ率上昇による割引率の上昇)を与えることにも繋がりかねません。

好調な雇用統計は米国経済にとってはプラスですが、必ずしも投資家にとってはプラスでなく、むしろ金融危機から今日までのように、量的な金融緩和によって株式市場にお金が溢れている状態こそ投資家にとってはプラスの状況だともいえ、アメリカ経済の健全化は、短期的に見れば投資家の投資マネーを溶かす可能性があります。

株価はいずれ本来あるべき価値に回帰するはずで、それは金利(インフレ率)によって変動します。そして、今後の利上げへの懸念も叫ばれますが、元を正せば、今までの金利水準(低金利)が異常なのであり、保有資産を縮小しつつ景気が上向けば、金利は上昇するのが普通のことです。

今回の調整を一時的なものと捉えるか、大きな調整局面への始まりかと捉えるかで、各投資家のストラテジー&タクティクスは違ったものになりますが、私は願望も込めて、

金太郎
大規模な調整局面(本来価値への回帰)の始まりであって欲しい!
と願っています。

そういう意味でも、今後の米10年債利回りの推移には目が離せませんし、来月以降の雇用統計(特に平均時給)は要注目になります。

上のチャートは先週のダウ平均株価と米10年債利回りの動きを示したものですが、先週のダウ平均株価は僅か5日間で1095.75ドル(▲4.11%)下げ、私のポートフォリオの評価額も▲1,499.28ドル(▲3.99%)溶けました(反対に、米10年債利回りは0.18%上昇しました)。

前回の記事に書きましたが、

2018年1月の実績

2018.02.01
  • 新規の投資は、自分が納得して買えるバリュエーションの銘柄が出てくるまで手を出さない。
  • 買い増しは、購入単価を下げれる場合のみ実行する

という縛り(ルール)を、私は2018年のストラテジー&タクティクスに取り入れてますが、このたびの調整を受けて、縛りの解禁日は近いかもしれません。今後、相場がどう動くのか?私の目論見通り行けば資産はさらに溶けることになりますが、今は楽しみ(期待)の方が大きいです。

それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !

注意
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。



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