米国では毎年48万人がタバコに関わる疾病により亡くなっており、社会に与える経済的負担は3千億ドルにものぼるそうです。このような背景もあって米国食品医薬品局(FDA)は、タバコにまつわる疾病や死を減らすためにタバコに含まれるニコチンの量を中毒にならない水準に引き下げ、タバコ依存者を減らすことを提言しそのロードマップを示しました。
この報道を受けてタバコ株は急落しました。
アルトリアグループ【MO】のチャートです(以下全てのチャートはGoogle Financeより引用しています)。

一時は、16%以上も下げましたが、結果的には前日よりマイナス9.49%の66.94ドルで取引を終えました。アルトリアグループは米国での事業に特化しているため、今回の報道の影響をもろに受けた形になりました。
フィリップモリスインターナショナル【PM】のチャートです。
報道直後はパニック売りで急落しましたが、その後は買い戻され、最後はプラス0.27%の118.51ドルで引けました。フィリップモリスインターナショナルは米国以外の事業に特化しているため、アルトリアグループと比べて、今回の報道は大きな問題にはならないと考え直されたのかもしれません。
ブリティッシュアメリカンタバコ【BTI】のチャートです。
一時は13%以上下落しましたが、結果的には、前日よりマイナス7.04%の64.93ドルで取引を終えました。ブリティッシュアメリカンタバコは米国のR.Jレイノルズタバコカンパニー【RAI】を買収しており、今回の報道を受けて米国市場での影響が心配されます。
これらタバコ株の急落を受けて、今回、既に保有しているブリティッシュアメリカンタバコとアルトリアグループを買い増しました。

ブリティッシュアメリカンタバコを24株(1株当たり63.69ドル)買い増し。

アルトリアグループを13株(1株当たり65.84ドル)買い増し。
正直、まだまだ安くなるのを待った方が良かったのかもしれませんが、私は今回の報道がタバコ産業に大きくマイナスに働くかといえば、そうとばかりは言い切れないと思い今回は積極的にリスクを取りにいきました。
昨年末に、フィリップモリスインターナショナルが紙巻タバコの販売を撤退する可能性があると報じられましたが、それは紙巻タバコに代わる加熱式タバコ「IQOS(アイコス)」の存在があるからです。MO&PM連合は、「IQOS」を先行販売しているアジアマーケット(日本のことなんですが…)やヨーロッパのマーケットを分析した結果、「IQOS」の成功に十分手ごたえを感じているはずで、実際に私の周りの喫煙者も「IQOS」愛用者がかなり増えています。
現在、米国では「IQOS」は販売されておらずFDAに申請中です。そしてこのたびのニコチン含有率を抑える規制が、加熱式タバコにも適用されるかどうかは今現在の情報ではハッキリしていません。
今回のニコチン含有率を抑える規制が、可燃性タバコ(紙巻きタバコ)をターゲットにしたものなら加熱式タバコの普及には追い風になりますし、加熱式タバコを含む規制であれば、タバコ産業に大きな影響を与える(死活問題になりうる)規制となるかもしれません。
どちらに転ぶかわかりませんが、私は米国での加熱式タバコ普及への伏線だろうと考え強気に買い増ししました。ただこれが、全てのタバコ製品を規制するものであるのなら、その場合は泣く泣く売却(損切り)することも考えておかなければならないかなとも思います。
それではFinancial Goalを目指して!challenge to Financial Freedom !
投資にリスクは付きものです。
投資判断は自己責任であることを忘れないようにしましょう。
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